コミュニティ

新制限の話とかアルカナフォースの話とか色々したいことはあるんだけど
それ以上に今日やってて思った事を書きたい。


コミュニティを作りたい、と思った。


なかなか唐突なのだが
どういったコミュニティか?というと


「ガチ」デッキを使わない人たちの集まり、だ。


今日DOである人を見かけた。ガチデッキお断りと名前欄に書いた人だ。
こういうのは大体ロクでもない奴だと俺は思っていたので
ああ、また変なのが来たなぁ、なーんて最初は思ってたんだが
その人はチャットでしっかりと"普通"であることが分かる挨拶をした。
といってもそれはこんばんわ、といった意味合いを含むもので別に特別なものなんかじゃない。
DOでは最近挨拶をする人なんてめったにいない。
してもしょうがないといった雰囲気がメインサーバー全体にあるからだ。
俺だってしない。知り合いがいるときにたまに気が向いたらするぐらいでね。
新制限とアルカナフォースが出た直後で対戦に対する意欲が高まっていたのもあって
俺はその人に興味を引かれて対戦を申し込んだ。


この時点で俺はガチデッキというものがどういったものか
もう人生の3分の1程度は遊戯王をやっているのに理解していなかった。
否、理解しようとしていなかったと言った方が正しい。
何故なら俺はそんなもんに興味がある時期が今まで全くなかったからだ。
興味がない物の定義など、至極どうでもいいことで
そんなもんの定義は曖昧にでも覚えておけばいいと心で思っていた。


対戦が始まって、そして終わった。まあこのへんは省略だ。
相手の人は暗黒界を使ったデッキだった。
けっこうスタンダードなタイプだったが、面白味があるデッキだった。
俺は対戦後に何気なく気になって聞いてみた。


「ところで一つ聞きたいんですが、そのデッキはガチ?」と


純粋に分からなかったんだ。ガチデッキってどういうものか。
相手の人で考えてみると暗黒界というのは
一時期は環境のトップにいたことがあるようなジャンルのデッキだ。
今だって工夫次第で充分強いデッキだろうと俺は思う。
だがこの相手の人のデッキには戦いを楽しもうという感じがあった。
だからよくわからなかった。
ガチだといわれたら、正直ちょっと鼻で笑ってやろうと思ってた。
相手にガチデッキ禁止といっておいて自分はそれに相当するものを使う
それは戦いと対戦相手に対して卑怯極まりないからだ。
だがその人は否定した。昔より弱体化してる暗黒界はガチではない、と。
俺はますますガチと言われるものの基準が分からなくなって言った。


「イマイチ、ガチの基準が分からなくて」


そうすると相手の人はこう答えた。


「大会で勝つことを目的としたデッキをガチだと認識してるよ。俺は」と


それでひどく納得した。
今この文章を読んでいる人には「何を今更」と思う人、多分かなりいるだろう。
だが俺はこれで改めて認識できた。ガチデッキというのがどういうものか。


自分が好きなカードを使って勝つんじゃなくて
勝つために勝てるカードを使うモノなのだってことが。


俺には正直そんな目的のために作ったデッキは、無い。
好きなカードを使って勝たないで何が面白いのか、分からない。
そんなのは生きるためにやりたくない仕事をするのと違いがない。


「うーむ、それじゃ俺の場合、ガチデッキが無いのか…」


俺は思わずこう呟いてしまった(チャットだから書いてるんだけど)
そしたらその相手の人は俺の言葉に対して「俺も無いぜ」と言った。
ああ、やっぱこういうデッキ作る人はそういうもんなんだなぁと
感心してその後対戦を切断したわけだがここで俺は思った。


思えば俺の周りにはそういった人間が多いじゃないか、と。


そうして思った。
この殺伐とした遊戯界でそういったつまらないモノを使わない人間達が
お互いの存在を認知してそっから今の俺のように新たな出会いがあれば
それはきっと楽しい事に繋がっていくんじゃないかなー…って。
事実、俺は周りのそういった人間と関わっていると楽しいから
これは間違いじゃないだろうし、やってみると面白いんじゃないかと思った。


コミュニティ、といってもチームみたいなものじゃない。
基本的には各々名を連ねるだけのそういった集まりだ。
特にコミュニティで具体的な活動をしようとも思わない。
ただお互いの存在を知ることにより
ガチデッキとの戦いではない本当の戦いをしやすくなったり
そういった人達が気兼ねなく話しあえるような場所があればいいな、と。


ただそんなふうに思っただけなんだけどね。